癖のある音だが、非常に面白いサイケデリック・ディレイエフェクター
先日、Maxon AD10を絶賛しておきながら、試奏に留まっていたのは、実はコイツを先に注文しちゃっていたからなんです。非常に面白いエフェクターですが、セッティングにはコツがいりますね。繋げば良い音出してくれるエフェクターとは違っていて、設定を工夫して好みのサウンドを作るタイプのディレイエフェクターです。
このDisaster Transportはアナログ感を表現したデジタルディレイなのですが、本物のアナログディレイ回路を使っているMaxon AD10よりも音は、よりレトロアナログ的です。独特なサウンドで、丸みを帯びたスペーシーなディレイ音を出してくれます。レトロなサイケ好きにはたまらない音ですね(笑)
ただ、このエフェクター非常に個性が強いので、踏むだけで、Disaster Transportの空気感に包まれちゃいますので、クリアで原音を邪魔しないナチュラルなディレイがほしい方はMaxon AD10の方が良いかと思います。Disaster Transportはonすると原音(ドライ音)も少しエッジが削れて丸い音に変化してしまう印象があります。ほんの少し変化したドライ音に独特なディレイ音が加わり、よりスペーシーなサウンドになりますので、上手にセッティングしてあげれば、とても面白いサウンド構築が可能です。
ツマミはディレイをコントロールする4つ(右側)とモジュレーションをコントロールする2つ(左側)の計6つ。
右側のフットスイッチでディレイのon/off、左側のスイッチでモジュレーションのon/offです。シンプルなのですがツマミのコントロールでかなりの可能性を秘めています。モジュレーション部分を排除した純粋なディレイペダルDisaster Transport Jr.も発売されていますが、おそらく簡単なディレイエフェクターではないんじゃないかな。
と言いますのも、ディレイ部分ですが、Disaster Transportの特徴としてToneコントロールが可能となっています。トーンを絞ることでより丸みを帯びた残響音を作れます。ところが、面白いというかクセモノなのがMixノブでして、単純にディレイ音が大きくなると言うより、12時あたりからツマミを上げていくとディレイ音に歪みが加わる印象です。なのでMixとToneのツマミのバランスで微妙な設定をしないと良い音出ません。Mixを上げたらToneもコントロールしてやる必要がありますね。
モジュレーションですが、ビブラートのコントロールとon/offができます。モジュレーション付きのディレイペダルもたくさん出ていますが、Disaster Transportのビブラートモジュレーションは非常に素晴らしいです。コーラス系の音が苦手でビブラートが好きな僕にはドンピシャでした。以前、エレクトロハーモニクス社のMemory manシリーズのビブラートモジュレーションも試したのですが、どうしてもコーラス系の揺れだったので、個人的には断然Disaster Transportの方が好みです。
使い手を選ぶタイプのディレイエフェクターですが僕は気に入りました。
なんとか使いこなしてやりたくなる可能性を秘めたディレイペダルDisaster Transportいかがですか?
↑※Disaster Transportシリーズが安い値段順で表示されます。2020年現在どうやらこのペダルは生産完了なのか楽天ででてこないですね。上位機種のDisaster Transport SRならまだあるみたいです。
商品説明:EQDが満を持してあの「テープエコーライク」なモジュレーションディレイをリニューアル!
やわらかいディレイサウンドを作りだし、さらにモジュレーションスイッチで本物のテープエコーが作り出すささやかな「揺れ」から、強烈なモジュレーションまで自由自在!
30-600msの幅を備えたディレイタイムでテープエコーのようなサウンド、ビンテージアナログディレイのような暖かいサウンド、まさに新世代のデジログディレイ!
新しくて、そして古いサウンドを現代の音楽シーンに合わせて使いやすく作られた、ほかに類をみないディレイペダルです。
・ LED付トゥルーバイパス
・ ハイクオリティなパーツを選別
・ オハイオ州にて完全ハンドメイド!
※安定した電圧を確保するため、電池駆動はできません。