VOX AC4C1-12 ギターアンプ レビュー

真空管アンプを育てる楽しさを低価格のアンプで体感‼(簡単プチ改造)

VOX 真空管アンプ AC4C1-12
VOX AC4C1-12

僕が感じる真空管ギターアンプの魅力については、「fender blues junior chocolate tweed」のレビュー記事でご紹介させていただいたのですが、家庭用の小さな真空管アンプでも、そこそこのお値段がしちゃいます。ノミの心臓を持つ私には、とても気軽にプチ改造!って訳にはいきません。

今回ご紹介する真空管ギターアンプ「VOX AC4C1-12」はなんと、2016年1月現在、1万円そこそこで買えちゃうのです。
これには思わず触手が動きました。。ひょっとすると新製品が出て値下がりしているのかもです。

正直、デフォルトでの良い音には期待せず、プチ改造前提での購入です。もっともスピーカーと真空管を取り換えるだけなので、簡単グレードアップといったところでしょうか。
デフォルトでの音は残念ながら、眠たい音といった感じで、僕が真空管アンプに求める色気のある音ではありませんでした。今回のグレードアップの狙いは、音の解像度を上げ、シャープで奥行のある音にする!です。具体的にはP90搭載のエピフォン・カジノとハムバッカー搭載ギターを好みの音で鳴らす事が目的です。(脳内では狙い・目的とする音が明瞭に響いておるのですが、言葉にするのは難しいです…)

あっ!僕は電気回路等、専門的な知識はありませんので、改造する際は、くれぐれも注意して自己責任でお願い致します。

このアンプ(VOX AC4C1-12)の良いところ

1.スピーカーサイズが12インチである事◎

ギターアンプの交換用スピーカーに12inchサイズのものが多く、音色を大きく左右するはずのスピーカーの選択肢が、10インチサイズの同社アンプ「AC4C1」よりずっと増えます。
以前、「気になる真空管ギターアンプ」記事内で気になるスピーカーとしてご紹介した「CELESTION / G12H」を試すチャンス到来です!

2.真空管(プリ管12AX7×2)(パワー管EL84×1)とシンプル◎

ギターアンプによっては、パワー管の交換時には、アンプ側の調整(バイアス調整)が必要になる場合があるらしいのですが、僕が調べた限り、この「VOX AC4C1-12」では必要ないようです。臆する事無く真空管による音の違いを楽しめそうです。

念願のスピーカー「CELESTION / G12H/16Ω」を試す!

Celestion G12H スピーカー
Celestion G12H

で、さっそく注文して届いたスピーカー「CELESTION / G12H/16Ω」ですが、デフォルトのスピーカーに比べてかなり重量があります。この重さが期待に繋がります。

デフォルトでついてるスピーカーも同じメーカー「CELESTION」のモデル専用スピーカーなのですが、全然作りが違うように感じました。中国製で軽いです。。
スピーカーの交換は簡単で、プラスドライバーさえあれば、大丈夫です。スピーカーケーブルをそのまま使うのであれば、ハンダ付けも不要です。

※注意点としては「CELESTION / G12H」スピーカーには8Ω / 16Ω仕様の2種類が存在します。
「VOX AC4C1-12」は16Ωになっていますので、16Ωを選びました。抵抗値の小さい8Ωをつけるとどうなるのかは、無知な僕にはわかりませんが、やめといたほうが良いんじゃないかなぁ。

音色は狙い通り、解像度が上がって、ザラッとしたピッキングニュアンスが表現されるようになりました。 スピーカー選定にあたっては、例によって関連動画を見まくり、レビューを読み漁ります。レビューによっては、音が固くなるといった評価もありましたが、デフォルトで眠たい丸い音なので、良い塩梅になると予想しました。
他の選択肢としては、定番の「CELESTION ( セレッション ) / G12M GREENBACK/16 」でも面白いんではないでしょうか。

プリアンプ管をTUNG-SOLの12AX7Aにグレードアップ!

プリアンプ管TUNG-SOLの12AX7A
TUNG-SOL 12AX7A

続いて真空管の交換を試します。今回はプリアンプ管として、TUNG-SOLの12AX7Aを2本購入。
元々の中国製と交換します。

スピーカー交換に続き、音質が少しずつ向上するのを感じて感動です。少しずつモヤが晴れていくようです。

パワー管をGroove Tube「GT-EL84S」に交換

パワー管をGroove Tube「GT-EL84S」
Groove Tube GT-EL84S

最後に、パワー管をGroove Tube「GT-EL84S」に交換してみました。

これJJ Electronicのパワー管と同じものらしい記事も読みましたが、JJのものにも興味があったのでちょうど良いやって感じでした。Groove Tubeでは真空管の個体差「歪みやすさ」を10段階で標記しているようなのですが、サウンドハウスでは番号までは指定出来ないみたいです。安いからなぁ。

僕はクリーントーン重視なので、できたら歪みにくいヤツが良かったのですが、運良く、歪みにくい番号のが届いてラッキー◎

スピーカー、真空管を交換した感想

これが、自分でもびっくりするくらい狙い通りのサウンドになりました◎(かなり偶然の要素がデカいと思われます)
眠たかった音色が、クリアで品があり、尚且つ、元々の温かみが残っていて、P90カジノが気持ちよく響きます。適度なローファイ感がGoodです。

Fender Blues Jrと比べると、音のレンジは狭く中音域によっていますが、逆にそれが良い味になって、個人的には大満足です。

今回のグレードアップ、思い入れもあっての評価もあるのかもしれませんが、大成功になりました◎

※注意点としまして、このギターアンプにはEQ(トレブル・ベース)がついていますが、デフォルトでは調整が難しく、思い通りにコントロールできません。知識と技術があれば、EQの改造ができるかもしれませんが、私には無理でした。なのでEQに頼らず、お気に入りの音を完成させる必要があります。
EQの効き方も調整できちゃう人なら、更に好みの音が作りやすいのではないでしょうか。

真空管アンプを育ててみたくてウズウズしている方限定にはなりますが、とてもオススメの安いアンプです◎
あ、GainとMasterVolumeがあるので、小さい音量で鳴らせます。